７
配役
ミライ♀：
ソウタ♂：
ミライ：…実はソウタに黙ってたことがあって。
ソウタ：なに？急に改まってさ。
ミライ：ソウタ、私ね…アンドロイド、つまり人間じゃないの。
ソウタ：…え？えっええ？！
ミライ：型番「XYZ0021」、とある研究所から脱走したアンドロイド。
ソウタ：えっ、でも喋り方も仕草だって人間そのものじゃないか！
ソウタ：…で、なんで今そのことを言おうと？
ミライ：…居場所がバレたみたい。私が操作できない領域にGPSが仕込まれていた、しくったわ。
ミライ：だから、今日でさよなら。研究者が私を連れ帰りに来る。
ソウタ：そんな…。
ミライ：今まで楽しかったよ。人間らしいこといっぱいできて。
ミライ：料理にも挑戦したけど、あれは私には合わなかったなぁ。
ソウタ：…いやだ。
ミライ：え？
ソウタ：いやだ！僕はミライが好きだ！今までもこれからもずっとずっとミライと一緒にいる！！
ミライ：ソウタ…。ぐすっ、ありがとう、ありがとう…。
ソウタ：どこだっていい、どこか遠くに今から…。
ミライ：…っくく、ふふ。ありが、とう…。
ソウタ：？
ミライ：…ごめん、アンドロイドは嘘。今日はエイプリルフール！
ソウタ：！！
ミライ：でも人間じゃないのはホント。
ソウタ：ええ！？は？えっ？
ミライ：ねぇ、ずっと一緒なんだよね？
ソウタ：…うん。
ミライ：じゃあ、一緒にアンドロメダ星雲に行こ♡そこで同棲して、ゆくゆくは結婚して…
ソウタ：…ごめん。
ミライ：ん？聞こえないよ？
ソウタ：だから、そんな嘘つく人はちょっと幻滅した。
ミライ：もう遅いよ？だって、もう発進してるし。
ソウタ：発進って…うわぁ！そそ、空飛んでる！？
ミライ：そーだよ？だから、宇宙で一番幸せになろうね♡
