168
はぁ…暇だな。推しの配信者のツイッターでも見るか。
お、愛犬の写真だ。可愛い。あれ?この部屋…。
…やっぱり。俺と同じ部屋の作りだ。
この間の街の風景も似てるなと思ったんだ。
これは運命なのかな。そうに違いない。
俺のこと、そこまで認知してくれてたんだ。
コメントたくさん読んでくれてたもんな。
そうだ、今から会いに行こう。
花束持って行ったら、きっと喜んでくれるはず。
セリフ163
163
これは実際に体験した話です。
ある晩、なかなか寝付けず水を取りに台所に立ったんです。
ふと、視線を感じて振り返ったんです。
そしたら…そこには愛猫(あいびょう)のクロが立っていました。
暗い中、黒猫のクロがいたのでぎょっとはしましたが、
少し安心したんです。
でも様子がおかしいんです。
「にゃー!にゃー!」とけたたましい声で鳴いてたのです。
おかしいなと思ってクロの視線の先をゆっくり見てみました。
すると、そこには私を睨み(にらみ)つける
黒髪ロングヘアの女がいました。
「きゃあ!」
と思わず声をあげ、すぐさま自室へ走りました。
布団を被り(かぶり)、ガタガタ震えて待つこと数分後、
突然大きな地震が起こりました。
もう、あの女の顔やら今の地震やらでパニックになって、
いい大人が大きな声で泣いてしまい、
いつの間にやら眠ってしまいました。
あの出来事以来、地震が怖くてトラウマになっています。